ダンシング・ヒーローで盆踊り

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昨年バブリーダンスが流行しましたが、今年の各地の盆踊りでは、バブリーダンスで使用されている「ダンシング・ヒーロー」が盆踊りで踊られるようになりました。

盆踊りのスタンダード化

「ダンシング・ヒーロー」は、1980年代半ばに愛知県の日本民踊研究会が盆踊りに導入して以降、東海から関東にかけて広く踊られていました。しかし、全国的に知られるようになったのは、岐阜県美濃加茂市の「おん祭 MINOKAMO」の動画がYouTubeにアップされてからです。

昨年には大阪・登美丘高校ダンス部のバブリーダンスのブレイクもあり、この夏、「ダンシング・ヒーロー」盆踊りは例年以上の盛り上がりを見せています。

簡単な振り付けを皆で踊ることによる一体感

盆踊りの振り付けは簡単で、カウントに合わせて踊るのではなく、その場の雰囲気で皆で一緒に踊るものです。近年のダンスブームとお祭りという非日常の出来事が相まって、盆踊りに参加する人も多くなりました。

理由としては、盆踊りの光景がInstagram映えすること、浴衣を着る行為自体にコスプレ的な楽しさがあること、入場無料の盆踊りが学生にも優しいことなどが挙げられます。「ダンシング・ヒーロー」が流れると、楽しくて踊りたくなる衝動に駆られる人が多くなるからです。

私の住んでいる地域の盆踊りでも小規模ながら「ダンシング・ヒーロー」が流れ、思わず「運営委員会、無茶しやがって…」と思ってしまいました。

現在の中高生のダンスブームを支えているのもまた、盆踊り同様に個人で踊るよりも同じ振り付けを大人数で踊ることが多いです。高校ダンス部や、よさこい、チアダンス、「双子ダンス」などは、ダンサーの個性よりもグループとしての統一感が求められます。その根底には、ダンスを通じて自分がコミュニティに属していることで得られる安心感や集団としての一体感があります。

学生ダンサーの場合、個性で輝くよりも部活やサークルでダンスをやる機会が多くなるため、自然と皆と一緒に踊ることが定着します。

これは一時的なもの?

盆踊りで「ダンシング・ヒーロー」が流れて学生などが楽しめるのは、恐らく来年の夏まで続かないでしょう。流行り廃りの激しいダンス業界で同じ人気が1年以上続くことは稀だからです。

しかし、根底にある「皆と一緒に踊ることによる安心感・一体感」は変わらないため、来年にはまた別の曲で盆踊りを楽しむことができるでしょう。これにより、新しい盆踊りの形が見えてくるかもしれませんし、新たな層が盆踊りを楽しむようになる可能性もあります。

まとめ
「ダンシング・ヒーロー」が取り入れられた盆踊りは、ダンスブームとお祭りの非日常感が相まって、多くの人々に楽しまれています。流行りは一時的なものであるかもしれませんが、ダンスを通じて得られる一体感は不変です。来年も新しい曲とともに、新しい形の盆踊りが生まれることを期待しています。